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新築?改修? [建築士の仕事]

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まず、古い住宅=古民家ではないです。

築50年以上の住宅で、
良い建材を使って、
良い職人さんが丁寧に建てた住宅は、
古民家になる可能性がありますが、
築30年程度の住宅で、
新建材を使った建物は、古民家にはなりません。

長く住んでいる住宅に不具合が生じて、
リフォーム(補修)工事で十分なのか、
建て替えるほうが良いのか、
悩むことは多いと思います。

基礎・柱・梁などの、
構造材がしっかりしているのであれば、
必要に応じて耐震補強工事をすれば、
問題が無い場合が多いです。

基礎コンクリートの配筋(鉄筋量)が少なくても、
今の基準よりも薄くても、
補強が可能な場合があります。

そして耐震補強工事のほうが、
新築よりも費用が少なくなる場合もあります。

また、とても広い住宅の場合、
「減築」という方法もあります。

同居家族が少なくなった場合に、
その後のメンテナンス費用、
ランニングコストなども考慮し、
高齢になったときの住みやすさも含めて、
住まいを見直す良い機会になることがあります。

でも、構造材がしっかりしていない場合には、
建て替えるほうが良い場合があります。

木造の場合、築80年以上でも、
日頃のメンテナンスが良ければそのままで、
立地条件等によって、不具合等が出ている場合でも、
大規模な修繕工事、耐震補強工事で、
建て替えずに住める場合があります。

例えば、駒井邸は1927年竣工です。
http://www.national-trust.or.jp/protection/index.php?c=protection_view&pk=1490651710
丁寧に愛情をこめて建てられた住宅は、
メンテナンスさえきちんとしていれば、
50年程度で建て替える必要はない、という実例です。

必要に応じて、寝室だけは、そして居間も、
適度に断熱することもできますが、
その際には、
空気の流れや調湿性の考慮が重要だと思います。

とにかく、土壁・漆喰仕上げの内装に、
ビニルクロスを貼るのは宜しくないです。

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