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自然素材なら大丈夫!とは・・・(^^; [仕上げ材]

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化学物質過敏症の場合、
自然素材にも反応することがあります。

揮発量が、その人の許容量よりも多かったり、
揮発成分の種類が原因だったり・・・

それから、
自然素材に付着した、ごく微量な成分が、
体調に影響することがあります。

2009年に私が書いた記事から、
シックハウス関連の内容を編集して再掲載します。

自然素材でも…

自然素材を使った住宅が少しずつ増えているようです。
シックハウス症候群に配慮していることが多いですが、
実際のところ、自然素材を使っているということだけでは、
シックハウス症候群を完全に防ぐことはできないと思います。

自然素材+消臭芳香剤(合成香料+合成界面活性剤)
自然素材+合成洗剤(合成香料+合成界面活性剤)
自然素材+防虫剤(パラジクロロベンゼンやネオニコチノイド)
自然素材+殺虫剤(蚊取り線香やスプレー式の殺虫剤)
自然素材+喫煙者(ニコチン、アセトアルデヒド、香料などの添加物…)
自然素材+一般的な農産物(自然栽培でなければ、農薬)

その他にも色々と、
シックハウス症候群や化学物質過敏症を
発症する可能性がある化学物質は身の回りにあふれています。
住む人の理解と知識が必要だと思います。

過去の参考記事(かなりあ猫のひとりごと)
身の回りにある化学物質(生活用品)
http://canary-nyan.blog.ss-blog.jp/2008-08-21
身の回りにある化学物質(住)
http://canary-nyan.blog.ss-blog.jp/2008-08-20
身の回りにある化学物質(食)
http://canary-nyan.blog.ss-blog.jp/2008-08-19
身の回りにある化学物質(衣)
http://canary-nyan.blog.ss-blog.jp/2008-08-18

初出:2009-04-28(かなりあ猫のひとりごと)


自然素材でも…2

最近、内装材で流行っている珪藻土。

成分をよく見ないと期待している効果が出ないばかりか、
体調を悪くする場合もあります。
特に、化学物質過敏症を発症している場合には、
(発症に気づかずに体調が悪い場合も)

F☆☆☆☆ シックハウス対応品

という表示だけでは安心できません。
なぜなら、

F☆☆☆☆とはホルムアルデヒドの放散量が基準値よりも低い、
ということだけを表示しているからです。
そして、その基準をクリアしていれば建築基準法では、
無制限に使用することができます。

建築基準法で定めているホルムアルデヒド、クロルピリホスは、
厚生労働省で定めている13種類(※1)+TVOCの基準には2種類含まれているし、
文部科学省が定めている6種類(※2)+TVOCの基準には1種類含まれています。
もちろん、世の中にはもっとたくさんの化学物質がありますから、
規制されている以外の色々な、
体調を悪化させるような化学物質を放散しているのです。


でも、珪藻土が持つ調湿性を生かす製品もありますので、
リフォーム等で検討している場合には、
全成分を確認することが重要です。

※1
アセトアルデヒド、フェノブカルブ、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、
パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレン、クロルピリホス、
フタル酸ジ-n-ブチル、
テトラデカン、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ダイアジノン

※2
ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、
パラジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレン

パラジクロロベンゼン:パラ○○○という製品にも含まれています。

過去の参考記事:
建築基準法におけるシックハウス対策
http://canary-nyan.blog.ss-blog.jp/2008-06-11

初出:2009-05-03(かなりあ猫のひとりごと)


自然素材でも…3

コルクは自然素材だから、人に優しい…。

でも、自然素材100%ではないのです。
一般的なコルクシートは、
コルクの木からコルク栓を取った後、
細かく砕いて接着剤と混ぜてシートにするそうです。

つまり、この接着剤の良し悪しで、
健康的な材料になるか、
有害な物質を発散するかが決まってしまうのです。

そして、床材としてのコルクシートには、
ウレタン塗装されているものも多いです。
ウレタン塗装はハイヒールにも負けないほどの、
丈夫な保護材となります。
もちろん、内部の接着剤成分の揮発も防ぎますが、
それ自体が揮発成分を含んでいますので、
発散し終わるまでは…。


お仕事で敷地模型を作ることがあります。
高低差がある場合には、何枚ものコルクシートを等高線に添って切って、
スプレー式の接着剤で貼り合わせていきます。
以前、この作業をしていたら、
午前中から始めて夕方には発熱(38度超え)しました。

当時は換気も不十分な室内での作業でしたので、
室内には揮発性化学物質が充満していたと思われます(-_-;)

発熱の主な原因はスプレー式の接着剤ですが、
コルクシートからも色々と発散していることに気づいたのは、
体調が悪化してからのことでした。

初出:2009-05-13(かなりあ猫のひとりごと)

最近は(2019年3月)、
厚生労働省で定めている13種類使っていない接着剤
という商品があるそうです。
TVOCのチェックも必要だと思います。

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