SSブログ

水性塗料はメーカー指定で。(漆喰がオススメ) [仕上げ材]

13397a.jpg
「水性塗料は有機溶剤成分を揮発しないし、
F☆☆☆☆だから、
シックハウス症候群にはならない」
と断言する工務店、
そして建築士もいらっしゃいます。

でも、人によっては、
化学物質過敏症のトリガーになる
可能性があることを理解してほしいです。

なぜならば、
F☆☆☆☆とはホルムアルデヒドの揮発量が基準値以下であること。
つまり、揮発していないわけじゃない。
(私は基準値の半分で頭痛・・・)

水性塗料には、高沸点溶剤が使われていることが多いこと。
テキサノールとかミネラルスピリットとか・・・
これらは厚生労働省の基準値が設定されていない成分です。
でも、SDS を見るとその危険性が理解できると思います。

職場のあんぜんサイト(厚生労働省)化学物質
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/kag/kagaku_index.html
GHS対応モデルラベル・モデルSDS情報
という項目があります。
リンク先で化学物質のSDSを検索することができます。

ミネラルスピリットと入力して検索すると、
名称(データシート)にミネラルスピリットへのリンクがあります。

それを見ると、区分1の項目がいくつかあります。
※危険有害性の程度は、区分1が大きく(危険)、区分4が小さい(警告)

そしてリンク先の最も重要な兆候及び症状を見ると
化学性肺炎の症状は2~3時間経過するまで現れない場合が多く、
身体的な負担により悪化する。

テキサノールのSDS
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/25265-77-4.html


高沸点溶剤は、揮発しにくいので、
じんわりじんわりと揮発するのです。
私が腸炎になった、たぶん直接の原因物質です。

そして私は、
壁と天井が水性塗料仕上で、
竣工後3年を経過した新築建物の室内に、
5時間滞在したら、
1か月近くも体調が悪い状態が続いたことがあります。

内部仕上としては、
石膏ボード+水性塗料のほうが、
石膏ボード+ビニールクロスよりも、
経年劣化が少ないし、
職人さんの技量も必要なので高価ですが、
もうちょっと工事費をプラスすれば、
有機溶剤系成分が殆どない水性塗料が選べます。

参考:私が担当した現場で使ったことがある水性塗料
大日本塗料
http://www.dnt.co.jp/products/building/
ノボクリーン

アクリル樹脂系なので、
化学物質過敏症さんは要チェックです。

本当は、更に工事費をプラスして、
漆喰を選べば、良いのですが・・・(^^;

石膏ボード+ビニールクロスの場合は、
ビニールクロスに含まれる可塑剤などの成分、
そして、接着剤に含まれている成分が揮発するので、
化学物質過敏症を発症したくなければ、
溶剤系成分が少ない水性塗料・・・
でもやっぱり、漆喰を選びたいです。

漆喰にも樹脂成分を含む商品があるので、
成分をチェックするのは必要だし、
施工時に使われるシーラー(下地調整剤)にも、
十分な検討が必要です。

シーラーからの影響は、
漆喰でカバーされることが多いので、
工事完了後、十分に換気すればOKの場合がおおいかと。

仕上げ材を検討する際には、
A4サイズの塗り見本を取り寄せて、
鼻を近づけてニオイをチェックするのではなく、
1か月以上はいつも居る場所に置いて
サンプルからの影響を感じます。

化学物質過敏症の場合は、
塗り見本の素地は、
石膏ボードかケイ酸カルシウム板が望ましく、
合板はNGです。
そして人によっては、
石膏ボードもケイ酸カルシウム板もNGの場合があります。
(メーカーによって成分が違うので、それも要チェック)

ニオイの有無だけでは、
体調への影響の有無を判断できません。

それにもし、ニオイをチェックして、
サンプルからの成分で影響を受けたら、
体調を回復するまでに時間が必要です。

材料、保管状況、
漆喰、杉材、モミ材なら空間を浄化する機能があるので、
その効果も含めて、使えるか、使えないか・・・

A4サイズのサンプルで問題が無かったら、
タタミの半分のサイズ(90センチ×90センチ程度)の、
サンプルで試したいです。

漆喰については、こちら。
漆喰九一 http://kuichi.net/

20191223 ミネラルスピリットに関する説明を修正しました。

nice!(1) 
共通テーマ:住宅

nice! 1