颱風が通過して思うこと [理想的な住宅]
2019年の颱風15号と19号では、
多くの地域で多くの被害が起こりました。
颱風対策として、個人で可能なこともありますが、
行政が中心にならないとできないことも多いです。
颱風が大型化してきた今日この頃、
建築士としても、
防災の基本を学び直す必要を感じています。
私が住む地域でも、
河川の水位が氾濫危険水位を超えて、
警戒レベル4の避難勧告が発令されました。
そして、
「外が危険な場合は、屋内の高いところに避難してください。」
という緊急放送も流れました。
我が家は水害の影響を受けにくい場所に建っているので、
降水量よりも強風からの影響を心配していましたが、
幸いにも、強風の影響も殆ど受けずに、
住む場所を奪われなかったことはありがたいことです。
私の勤務先では、
福祉関係の建物を設計監理することもあるため、
乳幼児、高齢者と避難に介助が必要な方々への対応も、
日ごろから気にして、ニュースなどもチェックしています。
敷地は建築主(施主)が用意するものなのですが、
敷地を決定する際に、
設計事務所に助言を求める方もいらっしゃいます。
2011年以降は、
津波の影響を懸念される方も多く、
平屋でも十分なのだけれど、
津波対策として2階以上の空間も用意する、
というケースもあります。
少子高齢化社会・・・
一人でできることは限られていますが、
似たような価値観を持つ人が、(※1)
複数人集まることによって、可能なことは増えます。
お互いのプライバシーを確保した、
災害にも強い共同住宅を造ることも、
選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
例えば、
1階は鉄筋コンクリートの
ガレージ&共有スペース&水回りで、
2階は居住性が良い木造住宅。
シロアリの心配も、水害の心配も少なく、
快適な住居になる可能性が高いです。
しっかりした設計と建材と施工の建物で、
適切にメンテナンスをすれば、
建物の寿命は延びるし、居住性も高まります。
次世代の血縁が居なくても、
安心して住める家が必要な人は居ると思うのです。
過去の記事:過敏症さんが住む住宅の基本
https://canary-nyan-home.blog.ss-blog.jp/2019-09-29
※1 似たような価値観とは・・・
タバコNG、合成洗剤・柔軟剤等NG、
殺虫剤・農薬NG、
Wi-Fi・無線LANはNG、
自然栽培(無農薬・無化学肥料)の野菜等を共同購入など。